Q,定期予防接種として、日本脳炎ワクチンの積極的な推奨を差し控えた理由はなんですか?
A,マウスの脳を用いた現在の日本脳炎ワクチンとそれを接種した後の重症ADEM(アデム、急性散在性脳脊髄炎)発生との因果関係があると診断が下されたことから、現時点ではより慎重を期するため、定期予防接種として現行の日本脳炎ワクチン接種の積極的奨励は行わないよう、各市町村に対し勧告を行ったものです。
Q,日本脳炎の予防接種を受けたのですが、ADEMにかかる心配ないのでしょうか?
A,日本脳炎ワクチンの副反応としてのADEMは、70-200万回の接種に1回程度、きわめてまれに発生すると考えられています。万が一発生しても通常は軽快し、その後の再発はみられません。
予防接種によると考えられているADEMでは、通常、ワクチン接種後数日から2週間程度の間に発熱、頭痛、けいれん、運動障害等の症状があらわれます。症状が疑われる場合には、医療機関において医師の診断を受けてください。接種をうけても症状のない場合は、健康診断や検査を受ける必要はありません。
Q,今回の措置により、日本脳炎が流行することはありませんか?
A,日本脳炎の感染源は日本脳炎ウイルスを媒介する蚊ですが、媒介蚊に刺されたからといって必ずしも発病するものではありません。また、わが国では1970年代以降患者数は著しく減少しましたが、その理由としては予防接種の普及の他に、蚊のウイルス保有率の減少、環境改善による蚊に刺される機会の減少など複数の要因の組み合わせの結果と考えられています。
そのために国内の多くの地域では、予防接種を行わなくても直ちに流行する機会は著しく減少していると考えられます。
また、すでに予防接種をうけている年齢層では、ある程度の免疫を持っていると考えられます。
これらのことから、本年予防接種をうけるべき年齢の方が予防接種をうけなくても、日本脳炎に感染し発症する機会は極めてまれと考えられます。
ただし、一般的な注意として戸外へ出かける時には、念のためできる限り長袖、長ズボンを身につけるなど、ウイルスを持った蚊に刺されないよう十分な注意をすることをお勧めします。
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